【6月22日午後4時=大学生協杉並会館】
認定NPO法人ノーモア・ヒバクシャ記憶遺産を継承する会の濱住治郎代表理事と、全国大学生活協同組合連合会の武川正吾会長理事は「原爆体験の記憶遺産を未来へつなぐ連携協定」に調印、両者は被爆証言や被団協資料の保存・活用、学生をはじめとする若い世代への継承活動、地域に根ざした平和の取組みを連携して推進することとなりました。

濱住代表理事は挨拶の中で、今夏、大学生協杉並会館1階ロビーで被団協結成70年の足跡を示す展示とともにシンポジウムを開催するほか、全国各地域での継承の拠点づくりに連携して取り組むことなど抱負を述べました。

協定の全文は以下の通りです。
原爆体験の記憶遺産を未来へつなぐ連携協定
被爆・戦後80年を経て、原爆体験や戦争体験を直接に語り継ぐことのできる時代は、大きな転換点に立っている。
この記憶をいかに受け継ぎ、未来に手渡していくのか。それは過去の継承にとどまらず、これからの社会のあり方を選び取る私たち自身の課題である。
全国大学生活協同組合連合会は、学生・院生・教職員等で構成されアカデミアを基盤とする大学生協の全国組織であり「よりよき生活と平和のために」を大切な使命として掲げてきた。その実践として、Peace Now !(広島、長崎、沖縄)をはじめ、戦争と核兵器の問題を自らの問題として受けとめ、知り、知らせ、考え、話し合い、行動する取り組みを重ねてきた。そこには、今日と未来を生きる当事者の意志がある。
認定NPO法人ノーモア・ヒバクシャ記憶遺産を継承する会は、被爆者の証言や日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)70年の運動の歴史を「記憶遺産」として保存・継承し、人類の共有財産として未来へ引き継ぐ活動を進めている。被爆者が高齢化して直接語り継ぐことが困難になる中、その存在は、日本被団協のたたかいの足跡を未来へつなぐ極めて重要な役割を担っている。
原爆体験は、過去の悲劇であるだけではなく、今日と未来を生きる人間の尊厳と平和の意味を問い続けるものである。両者は、その重みを深く受けとめ、ともに世代を超えてこの問いに向き合い続ける社会をつくることをめざし、ここに協定を締結する。
(目的)
第1条 この協定は、被爆から今日までの原爆体験および原爆とのたたかいの記憶遺産を継承し、それを通じて人間の尊厳と平和の価値について学び続ける営みを広げ、核兵器も戦争もない世界の実現に向けた主体的な行動につなげるため、両者が連携・協同した取り組みを推進することを目的とする。
(連携事項)
第2条 両者は、前条の目的を達成するため、次の事項について連携する。
1. 被爆者の証言、原爆体験および日本被団協の運動関連資料の収集、保存および活用を進めること
2. 学生をはじめとする若い世代が、知り、知らせ、考え、話し合い、行動する機会を創出し、平和や人権、社会課題に主体的に向き合う力を育むこと
3. 全国各地で地域に根ざした記憶遺産の継承活動を推進し、相互連携を通じて、会員生協や学生委員会が地域社会とのつながりを深め、主体的な活動を広げること
4. ノーモア・ヒバクシャ記憶遺産の継承に資する地域の拠点整備に協力すること
5. その他、本協定の目的の実現に必要な取り組みを行うこと
(情報共有)
第3条 両者は、本協定に基づく取り組みを継続的かつ発展的に推進するため、必要に応じて情報共有および意見交換を行い、そのための連絡体制を整備する。
(有効期間)
第4条 本協定の有効期間は締結日から1年間とし、期間満了の1か月前までにいずれの当事者からも申し出がない場合は、同一条件にて更新するものとする。
(協議)
第5条 本協定に定めのない事項または解釈に疑義が生じた場合は、両者が誠意をもって協議し、これを解決する。
この協定の締結を証するため、本書を2通作成し、2者署名のうえ、各1通を保有する。
2026年5月16日
全国大学生活協同組合連合会
会長理事 武川正吾
認定NPO法人ノーモア・ヒバクシャ記憶遺産を継承する会
代表理事 濱住治郎